仙台でDJと大学生をしている者です、ブログを作ってみました。
2016年にリリースされたアルバムやミックステープから、よく聞いた作品、おすすめしたい作品を16作選びました。上から5つは特にお気に入りですが、それから下の方は順不同というイメージで読んでいただければ幸いです。
カバーアートにはストリーミングできるリンクを貼っているので、興味を持った作品はぜひ聞いてみてください。
1. Nick Hook - Relationships (Fool's Gold)
NY在住、Fools Gold所属のプロデューサー・DJによるデビューアルバムです。アルバム以前のリリースでもっともよく知られた曲はSalvaとの共作によるOld Englishでしょうか。2014年当時、BPM82の硬いトラックに乗せるYoung Thugがとても新鮮で感動したのを覚えています。鳴りも強烈で最高なので、DJはダウンロードしてクラブでかけましょう。
さて、「人間関係」とでも訳せるでしょうか、 Relationships というタイトルに恥じない珍奇な面々との共作が本アルバムの醍醐味であり、以下に挙げるアーティストのうちお気に入りが複数名いるような方には間違いなく楽しんでいただける内容かと思います。
Relationships 参加アーティスト(一部)
DJ Rashad (R.I.P.), 21 Savage, Novelist, iLoveMakonnen, Hudson Mohawke, DJ Paypal, Spank Rock, Father, Black Kray, Prefuse 73, Junglepussy, Meyhem Lauren などなど…
どうでしょうか?全体としては、808ドラムスで適度に武装されたブレイクビーツをアンビエントなダンスミュージックとして聞かせるような音づくりで、多様なボーカリストはそれに華を添えているという具合です。要所要所でクラブユースにもばっちりなキラートラックが顔を出し、飛ばしながらポップスとして聞くもよし、通してどっぷり浸るのもよし、、という最高のアルバムと言えます。
制作背景はFADERのインタビュー動画に詳しく、Nick Hookが現在使っているスタジオの元の持ち主、そして自分も大好きだったFools Goldのアートディレクター/グラフィックデザイナーであるDust La Rockという2人の友人を同じ日に亡くしたことが制作の直接の動機であると語っています。
まじでオススメなので聞いてください!プロモーションの一環か、Mass Apeallの目隠しビートメイク企画・リズムルーレットにも出てます。
2. Gucci Mane - Everybody Looking
(1017 Records / Atlantic)
祝・釈放!な人による、4年ぶりのスタジオアルバム。説明不要…なんでしょうか?いつか改めて彼についての記事は書きたいと思っています。
1st Day Outta Feds、Guwop Home、At Least A M、 Richest N**** In The Roomあたりを聞いてみて気に入った方はぜひ通して聞いてみてください。このアルバムの場合、客演はYoung Thug以外いらなかったと思いますが、Mike WillとZaytoven両先生のプロダクションがとにかく冴えまくりで、Ransom 2が出なくてもBeast Mode 16が出なくても気にしません(涙)
3. Equikonxx - Bird Sound Power
(DDS)
来日を知ってから名前を聞いたような超のつくハイプで申し訳ないです。今年はダンスホール系の良リリースが多く各所で話題になっていましたが、個人的にはこのアルバムはその流れと別にある作品だと思っています。別というか、流行とはまた異なる普遍性があるというか。。
そう考えた理由のひとつにDOMMUNEの番組中インタビューで(確か)4、5年前に作ったいた曲も収録していると語っていたことがあり(アルバムイントロでもある、1曲目のLast of the Mohicans は実際に2013年に5人のディージェイが乗せたリディム集として発売されています)、 さらにClunk/Clinkというどう聞いてもリアル・トラップシットな2曲、いかにもグライミーなこちらの曲を始めとして、BPMからもリズムパターンからも自由でありながら一貫した彼ら自身のサウンドがまとまって提示されており、そういうトレンドとか関係ない傑作やん!と自分の中で結論づけてしまいました。みんなが推してたから聞いたくせにすみません。ともかくオススメです。
4. Clams Casino - 32 Levels
(Columbia / SME)
クラムスカシーノは人並みにはずっと好きで、まとまったリリースを待望していました。期待以上の素晴らしいアルバムを出してくれて、ほんまありがとうございます。こんなR&Bいける人でしたっけ?笑 A$AP Rockyさんには彼のようなサウンドでもっとラップしてほしいと思ってます……。
リミックスにはAJ Traceyが参加した曲もあり〼。あとDJの方用にAll NiteのイントロEdit置いておきますね。ぜひ沢山かけてください。
5. Kamaiyah - A Good Night in the Ghetto
(self-released)
かまいや。こうして彼女の提示する新しいサウンドの中で聞き比べてみると、YGが客演しDJ Officialがプロデュースした“Fuck It Up”などは、良い意味で数年前のDJマスタードを思わせるオーセンティックなラチェットで格好いいです。そこまで聞きこめていませんが、歌詞も良いということなのでちゃんと聞いてみたいと思いますスイマセン。
・BadBadNotGood - IV
(Innovative Leisure)
カナダのバンドによる4.5作目くらいのアルバムです。今までのリリースは良くも悪くもいわゆるジャジーヒップホップ的な枠から飛び出しきっていないように感じましたが、このアルバムは以前のスタイルと何だコリャ?といったサウンドが絶妙に混ざっており、非常にフレッシュに感じましたはい。いつか詳しい人に、どうして「IV」がこんなにカッコいいのか説明してほしいです。教えて詳しい人―。とりあえずシンセがめっちゃ良いです。
・Richie Brains - Who is Richie Brains
(Exit Records)
ドラムンベースシーンの猛者が集結したと思われる謎プロジェクト、Richie Brainsによるデビューアルバムです。その中の人はAlix PerezにSam BingaやChimpo、来日も近いOm Unitなどと言われています><
非常に多様なサウンドを包摂しており、1曲目からトークボックス使いにやられるGファンク?で笑っちゃいます。ダンスホールレゲエ好き、グライム好き、ジューク好きの方を初めとして、ベースミュージック好きな人は全員聞いてほしいです、まじで、、
USラップおじさんはB Boy 900000という曲を我らが夏アンセムLockjawと交互に聞きましょう。
・Ryugo Ishida- EverydayIsFlyday
(self-released)
ワダさんのツイートにうなづきましたが、2016年の日本のラップはこのアルバムとBAD HOPのミックステープを聞いていればだいたいOKな気がします。ただ全体的に良いリリースめっちゃ多かったので、シングルではたくさん良い曲挙げられそうです。DJでも今までになく日本の曲をセットに取り入れて遊べたので満足です。イェーイ!
・Brodinski - The Sour Patch Kid
(self-released / Bromance Records?)
そろそろサクサクいきます。おフランスのミニマルなサウンドとおアトランタの変なラップが出会った最高の作品です。15年のデビューアルバムより垢抜けており、単純なコンセプトにトライしたのが目に見えて良い結果を生んでると思います。Lotto SavageとYakkiあたりは2017年バカ売れするでしょう。(してくれ)
・Vybz Kartel - King of the Dancehall
(Adidjahiem Records / TJ Records / Zojak World Wide)
ダンスホールレゲエではオンタイムでちゃんと聞けた初めてのアルバムということもあり、何周したんだってくらい聞きました。Alkalineもめちゃ良かったですがカバーが絶望的にダサかったので申し訳ないですがここには選ばず。でも聞いてね。
ベタですがリディムだとCure Pain Riddim、Pile Up Riddimなどはよく聞きました。あとPopcaanのOva Dweetは1日に10回以上はみんな聞いてたと思います。2016年夏。なんでビデオ作らなかったのでしょうね。
・Craig David - Following My Intuition
(Insanity / Sony)
去年のリアルEDM部門はMajor Lazerさんが受賞しましたが、今年は彼です!Welcome Back!
・Dae Dae & London On Da Track - The DefAnition
(self-released)
London on da Trackの大ファンでして、、、USラップにおける近年のトレンドが彼のメロディ/ドラムセンスを通して繊細に表現されており、もうたまりません。We got London on the track.
・Payroll Giovanni & Cardo - Big Bossin' Vol. 1 (self-released)
僕の耳が悪いのでしょうか、18曲すべての曲が同じように聞こえるんですが……でも全ての曲が最高なので、18曲も最高な曲が聞けるのは悪いことではないですよねきっと……
Kamaiyah, Terrace Martinが良かった人にもおすすめします。一生聴きたいGラップ。
・NBA YoungBoy - .38 Baby
(self-released)
Kodak BlackもBoosie Badassも最高だった!!という思いをこめて未来を彼に託します。2016年12月現在、若干17才。2016年最優秀新人賞。Never Broke Again Young Boy。ただコダックも未成年なんだよね、ごめんね
・Marshmello - Joytime
(Joytime Collective)
Waka Flocka Flame『Flockaveli』以来の――と書くと各方面に怒られそうですが、金太郎飴EDMアルバムの傑作が出ました。食傷気味もいいところのFuture Bassやらキラキラ系Jersey Club, フェスティバルトラップ的なサウンドを見事にまとめあげた、一級のポップミュージックがここにあります。ワブルベースの使い方、そして倍速テンポへのswitch upがとにかく上手くて、似たようなことをやってる人が多い中これだけのオリジナリティを出せるのはすごいなあと。。。
Bounceという曲のイントロはビレッジバンガードでかかっているピアノの曲っぽくてほんま最高です。本人のファッション、唯一のボーカリストを客演に呼んだ“Keep It Alone”のラップは減点ポイントですが関係ありません。とにかく音がでかくシンセがうるさいので1回もクラブでかけたことはないんですけども、ウルトラジャパンに出たらかけたいので関係者の方よろしくお願いいたします。
以上です!最後まで読んでくださってありがとうございました。2017年もよろしくお願いいたします。
0コメント